病気やケガ、万が一のことが起こった時、知っておきたい制度をシンプルにまとめました。
実は私も、シングルマザーになってから「知らないと損すること」って多いんだなと気づいたことのひとつです。
働けなくなったとき
▶ 傷病手当金(しょうびょうてあてきん)
対象者:社会保険に加入している人(会社員や公務員)
病気やケガで仕事を休んだときに、お給料の約2/3が最長1年6か月支給される制度です。
支給条件:
- 業務外の病気やケガ
- 連続3日以上休み、4日目以降も働けない
- 給与が出ていない or 減っている
※国民健康保険(パート勤務など)のみ加入の人は対象外です。
▶ 障害年金(しょうがいねんきん)
対象者:国民年金・厚生年金に加入している人
病気やケガで障害が残ったときに、状態に応じて毎月年金が支給されます。
年金加入状況 | 支給内容 |
---|---|
国民年金のみ | 障害基礎年金(1級・2級) |
厚生年金あり | 障害厚生年金(1~3級) |
※子どもがいると「子の加算」もあります。
万が一、大黒柱が亡くなったら
▶ 遺族年金(いぞくねんきん)
亡くなった方が年金を納めていた場合、その遺族に支給される年金です。
▷ 遺族基礎年金
対象:18歳までの子どもがいる配偶者 または 子ども
支給額(2025年度):
約79万円 + 子ども加算(第2子まで1人あたり約22万円)
▷ 遺族厚生年金
亡くなった方が厚生年金に加入していた場合、
遺族基礎年金に上乗せして支給されます。
※シングルマザーの方は対象になる可能性が高い制度です。
医療費が高くなったとき
▶ 高額療養費制度(こうがくりょうようひせいど)
1か月で支払った医療費が高額になった場合、自己負担の上限を超えた分があとから戻ってきます。
例:年収300~600万円の場合 |
---|
自己負担上限:約80,100円+(医療費-267,000円)×1% |
▶ 限度額適用認定証(げんどがくてきようにんていしょう)
事前に申請しておけば、病院の窓口で支払う金額が「高額療養費の上限内」に抑えられます。
入院や高額な治療の予定がある時は、必ず申請しておくと安心!
▶ 医療費控除(確定申告)
1年間の医療費が10万円(または所得の5%)を超えた場合、
所得税や住民税が一部戻ってくる可能性があります。
医療費の領収書やレシートは取っておきましょう◎
私のようなパート勤務・シングルマザーは対象?
ケース | 制度名 | 対象になる? | 補足 |
---|---|---|---|
働けない | 傷病手当金 | × | 社会保険加入者のみ(国保だけでは対象外) |
働けない | 障害年金 | 〇 | 国民年金加入でもOK/子ども加算あり |
大黒柱死亡 | 遺族年金 | 〇 | 子どもが18歳以下なら対象 |
医療費高額 | 高額療養費制度 | 〇 | 全ての健康保険者が対象 |
医療費負担を減らす | 限度額適用認定証 | 〇 | 申請すれば利用可能(窓口での支払いが抑えられる) |
公的制度+民間保険、どう組み合わせる?
ここまで見てきたように、日本にはいざというときに支えてくれる制度がいくつもあります。
特に子育て中やシングルマザーの方には心強い制度ばかりです。
とはいえ、すべてを公的制度だけでカバーできるわけではありません。
入院時の差額ベッド代、通院にかかる交通費、家族のサポートが難しい場合の外部サービス利用費など、**制度ではカバーされない“実際の生活費”**もあるのが現実です。
そこで選択肢になるのが、必要な部分だけを補う民間保険です。
- 高額な医療費を自己負担するリスクに備える → 入院保障・手術保障のある保険
- 子どもに残すお金を確保する → 掛け捨ての生命保険
- 収入減少に備える → 就業不能保険
など、公的制度では足りない部分を**「補う」視点で保険を選ぶことが大切**です。
保険は「入っておけば安心」ではなく、「本当に必要なところだけにする」ことで、家計にもムダなく備えることができます。
最後に…
知らないだけで、受け取れるはずのお金を逃してしまうのは本当にもったいない。
「私には関係ない」と思わずに、一度自分に合う制度を確認してみるだけでも、未来がちょっと安心になるかもしれません。
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